2001.May.14.MON


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パリでのオフ一日目
意気揚々とルーブルに向けて?歩を進める、3吉くん
セーヌ河沿いをずんずん歩く!また歩く。何も知らずに......
Photo by 3吉

これがモンダイのパリ名物、縦列駐車。
Photo by3吉

シャンゼリゼ大通りにある、ルイヴィトンに日本人が群がるの図Photo by3吉

 

 

 

 

 

 

 

これが、凱旋門だ!!
Photo by3吉

 

 

 例によって朝の4時半に目が覚め、ぐずぐずとTVなど眺め、また眠くなるのを待つ。
 なんとかその後2時間ほど2度寝するのに成功し、割とサッパリした気分で9時過ぎホテルのの地下にある食堂に向かう。やっぱおフランスの朝はクロワッサンとカフェオレ。これで決まりでしょ。と思いつつ食堂を覗くと正にその2つがどお〜んと置いてあったので、思わずちょっと笑ってしまった。というか、フランス式の朝食って意外に質素なものなんだね。クロワッサンの他は2種類のフランスパンといくつかのチーズ、それにフルーツがあるだけで、よく日本や他の国でいただく様な、オムレツもソーセージもベーコンもサラダもない。もしかしたら僕達の泊まったホテルがビンボーで、おかずを用意するお金もない程窮地に陥ってるのかも。まさかね。でもパンとコーヒーだけのシンプルな朝食も仲々良いものだ。夜部屋でメンバーと飲む時に必要かもしれないと思い、こっそり両のポケットにチーズをいっぱい詰め込んで部屋へ戻る。
 今日と明日は完全なるOFF日!とりあえずパリに来たら一番行きたかった所。それは「ルーブル美術館」であります。親父が絵描きという事も多少影響してるかもしれないが、僕は昔から絵を見るのも描くのも大好きだった。子供の頃、親父のアトリエに行くと“世界名画全集”みたいなのがズラーッと本棚にあって、そのぶ厚い本をまるで絵本を見る様に何時間も飽かず眺めていたものだ。その中にはゴッホやマチス、ピカソやシャガール、ブラックやユトリロ、レンブラントにモネ、マネ等々、不思議で素敵でそして何だか子供心に見てはいけない大人の世界を垣間見る様な、美の世界が繰り広げられていた。そして今日はある意味では、昔の子供の頃に写真でしか見た事のない懐かしいおじさん達に会える日なのだ。
 昨晩、スタッフとの夕食の折り、僕が明日ルーブルに行くんだかんね、かんねとわめいていたら、もう何度もパリに来てて、もー今更ルーブルもポンピドゥーもオルセーも興味ナイもんね、ケッ、てな雰囲気をそこはかとなく漂わせる我らが団長、プロデューサー本村氏が「3ちゃん、ルーブル行きたいんなら、ホテル出てセーヌ河沿いをとにかくずんずん歩いていけば40分位で着けるよ」と僕に言った。うん。それは良いアイデアだ。セーヌ河を物思いにふけりながら一人歩く邦人ギタリスト。そして彼がふと目を上げるとそこには美の殿堂ルーブル美術館がどぉ〜んと目の前にそびえ立っている。うん。何だか分かんないけどシブイゼ。明日はこれで行こう。
 てな訳で朝食を終えた僕は着替えを済ませると、そそくさとホテルを出てセーヌ河に向かってズンズン歩き始めた。昨日までの晴天とはうって変わって、今日はどんよりとした雲がたれ込めて、小雨も時々ぱらつく生憎のお天気だ。が、これもまたヨ〜ロピア〜ンってな感じで良いのだナア。セーヌ河沿いは多くの船が停泊しており、それらの船の形を眺めているだけでも全然退屈せずに歩く事が出来る。

 さあ、1時間ほど歩いたろうか。目指すルーちゃん(ルー大柴じゃナイよ。ルーブル美術館の事ネ)は未だ影も形も見えない。さすがに気持ちよく歩いてた“脳天気3ちゃん”にも何かイヤ〜な予感が走った。
 それまでポッケにしまいこんで一度も見た事のない地図をここで初めて取り出す。見る。ガァ〜ン!!ワシ反対方向に歩いとったんね!何だかどおりで景色がどんどん殺風景になってゆくと思った。もと来た道を今度は季節はずれの“枯葉”をさびしく口ずさみながら引き返す。
 ところで道路には車がビッチリ隙間なく路上駐車されている。ほんと車と車の間が20Bもない位だ。どーやって出すのか不思議だったのでしばらく眺めていたら、両方の車のバンパーにガンガンぶつかりながら、無理矢理出して去って行きやがった。きっと入れる時も同じやり口なんだろうナ。ここにおいて車を馬とみなす騎馬民族と、もう一つのお家(セカンドハウス)と考える我々農耕民族の違いが明らかになる。

 結局往復2時間かかって、元のホテル前に戻る。何やっとんじゃー!腹が減ったのでエッフェル塔前にある出店で、細長いフランスパンにツナとタマゴをサンドしたやつとコーラを買って歩きながら食べる。が、フランスパンはご承知の様に少々固い。そこで力いっぱいかじりとろうとすると、はさんであったツナやタマゴがパラパラ落ちてゆくのだ。悪戦苦闘しつつ、結局半分位の具をバラ撒きながら食べ終えたが、どーも食後釈然としないものが残った。誰かがその時僕の後を追おうと思ったら、地面に落ちているツナとタマゴを頼りに追っていけばすぐに見つける事が出来るナアなどとバカな事を考えながら、今度は間違いなくルーブルに向かい歩く。が、さすがに足が少々疲れてきた。おまけに美術館というのは中に入ってからも結構歩くもんなんだよね。ましてやあのバカでかいルーブルである。ここはひとまず今日のルーちゃんはあきらめて、明日改めて攻める事としよう。そうしよう。何せ自分一人なのですぐに方針を変える事が出来るのだ。
 ルーブルの手前1Hほどを左に折れ、ルーズベルト通りを歩いてゆくと、出、出ましたよ。これがあの「お〜、シャンゼリゼ〜♪」で有名なシャンゼリゼ大通り。この通りに出た途端、どっと観光客の姿が増え賑やかになる。途中何やら人だかりが出来ていたので、ナンダナンダと走ってゆくと、そこはルイ・ヴィトンの店の前でそこに行列作っているのが、またみ〜んな日本人なのよ。思わず恥ずかしくなり顔を背ける。僕は外国で日本人とすれ違っても別に照れくさかったり、顔を背けたりとかしない人だけど、この時ばかりはチト恥ずかしかった。だって何だか雨に打たれて肩を寄せ合ってる子羊の群のように見えちゃったんだもの。だけどそんな子羊のお財布の中にはフランや日本円、VISAカードに何やらゴールドカードがビッシリ入っているのである。この景色は忘れないでおこうと思い、失礼ながら彼らを写真にパチリ。
 真っ直ぐ凱旋門に向かって歩く。やあー、見えて来ました凱旋門。皆、人それぞれに凱旋門と聞いて思い出すものが数あることでしょうが、私めの場合はとにかくフランス映画「冒険者たち」ですな。もう、34、5年前の映画だが、オープニングでアラン・ドロンとリノ・バンチュラが乗ったセスナ機が、この凱旋門をくぐろうとするんだ。確か見事くぐる事が出来れば賞金がもらえるんだっけ。結局何かのお祭りで門に横断幕が垂れ下がっていて、彼らは直前で断念、失敗に終わるんだけど、何せこの映画の音楽がいいんですよ。今でもこのテーマソングのメロディを口笛で吹くと(映画の中でも口笛で演奏されている)なんかジーンとこみ上げてきてしまう。僕の口笛歴は意外とこの辺から始まっているのかもしれない。リノ・バンチュラがまたカッコイイんだよ。
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 おっと、そんな話をしてる間に凱旋門の前に到着。ここで緊急事態発生。何だか急にトイレに行きたくなって来たのだ。しかも大きい方(恥)。日本ならデパートかパチンコ屋かどこかに即飛び込む所だが、何せ異国の地。どーしよう、とあたりをキョロキョロしていると、あったあった、あーりましたぁ!公衆トイレの看板。標識に従い地下に降りてゆくと男子トイレのマーク有。まてよ、確かフランスはトイレが有料なんだよナ、と思い出し焦る右手でポッケから小銭をつかみ出す。見ると2フラン入れる所がある。とにかく書かれてある通り2フラン入れると、ガチャンとドアを開けトイレの中へ。あれ、でも何か様子が変だゾ。ガーン。小便器しか置いてないじゃーん!あわてて周りを見回すと反対側に大きい用の個室の様なものが見え、その前にでっぷり太った黒人のおばさんが座って新聞を読んでいる。そちらに向かいおばさんに聞くと「大は2.7フランだよ」だと。さっきオイラは2フラン払って何もしとらんのよー、と言いたかったけど、なんせ先を争う事なのでこの問題はとりあえず置いて置くことにし、そのおばさんに2.7フラン渡す。この時トイレットペーパー渡されたりしたらちょっと情ケナイナ、などと頭の片隅に浮かぶが、幸いそれはなくおばさんは「どこでも空いてるの、使ってエーよん」と言って、まためんどくさげに座り込んで新聞を読み始めた。

 とにかく事なきを得た3吉君は、用をすませるとまるでフンをした後の犬の様にすばやくそこから立ち去ったのであった。あ、そういえば凱旋門、ちゃんと見るの忘れたな。
 ホテルに帰り着いたのはPm4:30。結局5時間近く歩いてたんだナ。さすがに足が痛い。明日のルーブルは地下鉄で行こう。
 この日の夕食は韓国料理。仙波さんの友達で日本人で初めてタップダンス・ヨーロッパ選手権で優勝したというイトウケイコさんという方と、雑誌「ブルータス」等にフランスグルメマップや美味しいお店探訪の様な記事を寄稿している寒川江千代さんというフリーライターの方、それにバンドのメンバー3人で楽しく食事をした。実はこのお店も千代さんが「パリで一番美味しい韓国料理を食べさせてくれる」とお墨付きの三ツ星レストランなのだ。なるほど確かに出てくる料理全て美味しく、早くもパン・バター・チーズ攻撃に少々胃をやられ始めている我々中年3人組に、この料理はとてもありがたかった。ただ真露(韓国の大衆的な焼酎)が異常に高いのにはマイッた。2合ビン位の大きさで150フラン(3000円位)するのだ。フルボトルのワインはその半額位である。何だか頭がおかしくなって来ちゃった。まあ真露に限らずフランスは結構物価が高い。

 千代さんもけいこちゃんも言っていたが「フランスでは生活する上での最低限必要なもの(例えばパンとか野菜などの食料品、日用品)は安い。だけど人にサービスしてもらうもの(レストランに行ったり)はすごく高くなる。手をかけさせる(わずらわせる)事がお金に跳ね返ってくるシステム」なのだ。

 僕もホテルに台所さえついていれば、肉や野菜を買い込んで自炊をしたいのはやまやまなのだが、まあそうもいかない。だけどホント今、日本の円がすごく安くなって、ちょっと前まで1フラン≒15円だったのが、今や1フラン≒21円位だからね。(ホテルの近くの両替所では1フラン≒25円位だった!)外国に出ると日本の経済が分かる!っとそれほどの事じゃないか。
 食事を終えた我々バンドマン3人は、彼女達と別れサンジェルマンにあるライブハウスに向かった。まず一軒目に入った店はかなり古めのJAZZ CLUBで(名は忘れた)その日はジェリー・バーガンジー(SAX)カルテットだった。非常に洗練されたストレートアヘッドなJAZZで心地よかった。チャージは100フラン≒2000円。そこを出てふらふら歩いてゆくと「JAZZ CLUB SUNSIDE」という看板が。入ってみると何だかナゾの中近東・パンク・フリージャズ風ロックといった趣の3人組バンドが演奏していた。仙波さん、紅さんと共にゲラゲラ笑いながらLIVEを見る。(別にお笑いBANDじゃないよ。ただある曲の途中でベースの弦が切れたんだけど、そしたら急にベースの奴が客席にいた女性を呼びだして、自分が弦張り替えてる間にその女性に歌わせてんだもん。よーするにそういうイー感じのBAND)さすがに2バンド聴くと3人共グッタリ。タクシーを拾いホテルへ直行。僕は昼間の疲れもあり、ベッドに倒れこむとそのままバタンキュー。
おやすみなさい。

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